日本には約35種類のセミが生息していますが、世界中には約3,000種類以上もいます。これが結論です。これから、なぜセミの種類がこれほど多いのか、具体的な例を交えて説明しますね。
なぜなら、セミは世界中のさまざまな環境に適応して進化してきたからです。そのため、多くの種類が存在するのです。セミには次のような種類がいます。
日本のセミの種類:代表的なセミたちを紹介!
日本のセミは、地域によって生息する種類が異なります。
例えば、関東地方ではアブラゼミ、ミンミンゼミ、ツクツクボウシなどが多く、西日本にはクマゼミ、ヒグラシなどが多く生息しています。
日本のセミの種類は、大きく分けて以下の7つのグループに分けられます。
- アブラゼミ類: アブラゼミ、ヒグラシ、ニイニイゼミなど
- ミンミンゼミ類: ミンミンゼミ
- ツクツクボウシ類: ツクツクボウシ
- クマゼミ類: クマゼミ
- エゾゼミ類: エゾゼミ
- ハルゼミ類: ハルゼミ
- チッチゼミ類: チッチゼミ
それぞれの特徴や鳴き声、生息地などを詳しく見ていきましょう。
セミの鳴き声:種類によって違うって知ってた?
セミの鳴き声は、種類によって大きく異なります。
よく耳にするセミの鳴き声とその特徴をまとめました。
- アブラゼミ: 「ジジジ…」と油で揚げるような音。最もポピュラーなセミで、都会でもよく見かけます。
- ミンミンゼミ: 「ミーンミンミン…」と甲高い音が特徴です。夏の盛りに鳴くので、夏の到来を感じさせてくれます。
- ツクツクボウシ: 「ツクツク…」「オーシンツクツク…」と鳴きます。他のセミよりも少し遅く、夏の終わりを感じさせる鳴き声です。
- ヒグラシ: 「カナカナ…」「カナカナ…」と、夕方から夜にかけて鳴きます。その鳴き声は、哀愁漂う雰囲気を感じさせます。
- クマゼミ: 「シャワシャワ…」と、けたたましい鳴き声が特徴です。西日本でよく耳にするセミで、その鳴き声は夏の暑さを象徴するようです。
- ニイニイゼミ: 「チッチッチ…」と、小さな鳴き声です。他のセミよりも小さく、木陰などで静かに鳴いていることが多いです。
セミの寿命は?セミの一生は短い?
セミの寿命は、種類によって異なりますが、一般的には成虫の寿命は2週間程度とされています。
しかし、セミの一生は、成虫の短い期間だけでなく、幼虫時代を含めると、数年にも及びます。
セミの一生は、大きく分けて次の4つの段階に分かれます。
- 卵: メスは、木の枝などに卵を産みます。
- 幼虫: 卵から孵化した幼虫は、土の中に潜り、木の根から樹液を吸って成長します。
- 蛹: 幼虫は、土中から出てきて木に登り、蛹になります。
- 成虫: 蛹から羽化して成虫になります。成虫は、交尾をし、卵を産んで短い一生を終えます。
幼虫の期間は、種類によって異なりますが、数年から数十年と、成虫よりもはるかに長い期間を土の中で過ごします。
例えば、アブラゼミの幼虫は、土中で約2~5年、ミンミンゼミの幼虫は、土中で約3~4年過ごすとされています。
セミの短い成虫の期間は、繁殖のために費やされ、その短い期間で次の世代へと命をつなぎます。
世界のセミ:驚きの多様性と特徴的な種類
世界には約3,000種以上のセミが生息しています。これは日本の30種類と比べると、驚くほど多様です。世界のセミたちは、それぞれの環境に適応して独特の特徴を持っています。
- 最大のセミ: オーストラリアに生息する「ゴライアスセミ」は、翼を広げると16cmにもなる世界最大のセミです。その大きな体から発する鳴き声は、チェーンソーのような音がすると言われています。
- 最小のセミ: アフリカに生息する「ピグミーセミ」は、体長わずか4mmほどしかありません。この小さなセミは、人間の耳には聞こえない超音波で鳴くことが知られています。
- 17年セミ: 北アメリカに生息する「マジカダ」は、17年もの間地中で過ごした後に一斉に地上に現れます。大量発生時には、地面が黒く覆われるほどの光景が見られます。
- 白いセミ: オーストラリアの「ホワイトシケイダ」は、その名の通り真っ白な体を持っています。暑い砂漠地帯に生息し、白い体は太陽光を反射して体温調節に役立っています。
- 青いセミ: 中央アメリカに生息する「ブルーシケイダ」は、鮮やかな青色の体が特徴です。この美しい色彩は、捕食者から身を守るためのカモフラージュの役割を果たしています。
世界のセミたちがこれほど多様な理由は、以下の3点が挙げられます:
- 地理的隔離:大陸や島ごとに独自の進化を遂げた
- 環境適応:様々な気候や生態系に適応した
- 長い進化の歴史:約2億5000万年前から存在し、多様化してきた
世界のセミの多様性を知ることで、自然界の驚くべき適応力と創造性を感じることができます。
次に海外旅行に行く機会があれば、その地域特有のセミの声に耳を傾けてみてください。きっと、新しい発見と感動があるはずです。
驚くほど多様で美しいセミたちの姿に、きっと心を奪われることでしょう。
コメント